「片栗粉がない!でも揚げ物の衣を作りたい」——そんな場面は意外と多いもの。実は小麦粉でも十分代用でき、サクッと軽い食感を出すコツがあります。本記事では片栗粉の代わりに小麦粉を使う方法と失敗しないポイントを解説します。
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小麦粉は片栗粉衣の代用になる?
小麦粉でも十分カリッと揚がる
小麦粉は片栗粉よりグルテンを含むため粘りが出やすい反面、180℃前後の高温で短時間揚げると水分が一気に抜け、薄く軽い衣が形成されます。鶏唐揚げ100gに対して小麦粉大さじ2(約14g)を薄くまぶし170〜180℃で3分揚げれば、油吸収率は約10%前後と片栗粉衣と大差ありません。写真映えする白さは劣りますが、家庭で気軽に試せる上、余分な粉を落とせば衣剥がれも防げるため実用性は高いです。
片栗粉衣と小麦粉衣の違いを把握しよう
食感・色味・吸油量に特徴差が出る
片栗粉(純でんぷん)は揚げ油との接触面に多孔質構造を作り、強いパリッと感と白い仕上がりを生みます。一方、小麦粉はたんぱく質12〜13%を含み、揚げるとタンパク質がデンプンとともに褐色反応を起こし、薄茶色の香ばしい衣となります。吸油量は片栗粉9%に対し小麦粉10〜12%と僅差ですが、時間経過で湿気を吸うと柔らかくなりやすいため、揚げたてを食べ切るメニューに適しています。
小麦粉でカリッと揚げる具体手順
水溶きより「粉→余分をはたく→高温短時間」が鉄則
下味を付けた材料に小麦粉を薄くまぶし、余分な粉をしっかりはたいてから180℃の油で2〜3分揚げ切るのが失敗しない王道手順です。粉を水で溶くバッター液方式はグルテンが強く出て重い衣になりやすいので避けましょう。衣の厚みを均一にしたい場合は、市販の薄力粉にコーンスターチを30%ブレンドするとデンプン比率が上がり、片栗粉に近い軽い食感が得られます。
揚げ物別おすすめ代用シーン
唐揚げ・天ぷらはOK、甘酢あん絡めには片栗粉が有利
小麦粉衣は鶏・豚・白身魚の唐揚げやさつまいも天など油切れが重要な揚げ物に最適。一方、揚げ後にタレを絡める酢豚や油淋鶏は、タレの水分で衣が早く吸湿するため、保水性に優れる片栗粉が依然有利です。目安として、調理後15分以内に食べ切るなら小麦粉衣、30分以上置く可能性があるなら片栗粉衣を選ぶとカリッと感を保てます。