片栗粉が切れて困ったときも、薄力粉や強力粉さえあれば料理は続行可能です。本記事では「片栗粉 代用 薄力粉 強力粉」にフォーカスし、それぞれの粉で食感を保つコツや向き不向きをPREP法で解説。急場を乗り切るテクニックが丸わかりです。
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薄力粉でも片栗粉の代用品になる?
低タンパクの薄力粉は唐揚げやあんかけにほど良いとろみを付けられる
薄力粉はタンパク質8%前後でグルテンが少ないため、180℃の高温で水分が瞬時に蒸発しサクッとした衣を形成します。唐揚げ300gなら薄力粉大さじ4(24g)を茶こしで薄く振り、175〜185℃で4分揚げれば油吸収率11%と片栗粉衣9%に近い仕上がり。あんかけの場合は水100mlに対し薄力粉小さじ1を溶かし、2分煮立てれば透明感は劣るものの粘度は片栗粉比約80%に達し、家庭料理には十分です。
強力粉を片栗粉代わりに使えるか?
高タンパクの強力粉はとろみよりモチモチ食感に寄るため代用には不向き
強力粉はタンパク質12〜13%でグルテンが多く、粘りが強く出るのでソースを濁らせがち。揚げ衣に使うと厚く重いクラストが形成され油吸収率は片栗粉の約1.4倍(13%→18%)に増加。とろみ付けでも水100mlに対し小さじ1で加えるとダマができやすく、2分煮込んでも粘度が安定せず粉臭さが残ります。パンや餃子の皮には最適ですが、片栗粉の置き換えには適しません。
片栗粉・薄力粉・強力粉の性質を比較
でんぷん純度とグルテン量の違いが食感を左右する
片栗粉は純でんぷんで糊化温度70℃、透明なとろみを瞬時に付与。薄力粉はでんぷん70%+タンパク質8%で糊化85℃、やや濁るが軽い衣になる。強力粉はでんぷん68%+タンパク質13%で糊化90℃、強い弾力と濁りが出るためソース向きではない。グルテン含有量が高くなるほど粘着性と油吸収が増え、軽い食感が損なわれることを覚えておくと粉選びで迷わない。
代用成功へ導く実践テクニック
薄力粉は粉を薄く振り二度揚げ、強力粉はブレンド比率を下げる
薄力粉で衣を軽くするコツは余分な粉を徹底的にはたき落とし、175℃で3分揚げ+200℃で30秒再揚げして表面水分を3%以下に抑えること。とろみ付けは粉小さじ1に対し水小さじ1でシェイクしてから投入するとダマ知らず。どうしても強力粉しかない場合は、薄力粉が手に入るまでの応急策として強力粉70%+コーンスターチ30%にブレンドすると粘りが緩和し、油吸収率も15%程度に抑えられます。