牛乳を切らしても、ストックしやすいスキムミルク(脱脂粉乳)があればクッキーやシフォンケーキが作れます。脂質を抑えつつカルシウムはしっかり確保できるのも魅力。置き換え比率やコクを出すコツをまとめました。
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スキムミルクで牛乳の風味は補える
水に溶かして使用すれば焼き上がりの軽さはほぼ同じ
スキムミルク10gを水90mlで溶かすと、牛乳100ml相当の乳固形分を含む液体が作れます。マドレーヌ12個分の生地で比較すると、焼成後の膨張率は牛乳生地を100とした場合97とわずか3%差。脂質が0.1gとほぼゼロのため生地比重が軽く、口当たりがさっぱり仕上がります。焼色は若干淡くなるので、表面に光沢を出したい場合は卵黄を塗ると見た目が整います。
栄養価が変わるポイントを把握
カルシウムは1.4倍、脂質ゼロでヘルシー
牛乳100mlに含まれるカルシウムは110mg、スキムミルク希釈液は約160mg。脂質は牛乳7.6gに対し実質ゼロなので、エネルギーは67kcal→35kcalと約48%カット。コクがやや淡泊になるものの、バターをレシピ比5%増やしても総カロリーは牛乳使用時より15kcal程度低く収まります。高齢者やダイエット中でもカルシウムをしっかり摂取できる点が大きなメリットです。
失敗しない配合と作業手順
粉と同時にふるい入れダマを防ぎ、液体は80%量で調整
スキムミルクは湿気を吸い固まりやすいため、薄力粉と一緒に2回ふるうと溶け残りがなくなります。液体はまず水を牛乳換算量の80%だけ加えて混ぜ、残りは生地の硬さを見ながら10mlずつ追加すると粘度が揃いやすいです。シフォンケーキ17cm型なら焼成温度は190℃→170℃で計40分。最後10分で焦げ色を確認し、淡い場合は上火を10℃上げると理想の小麦色に。
風味としっとり感を底上げするコツ
はちみつ2%とバター増量5gでコクを補い保湿力UP
脱脂粉乳は乳脂肪がゼロゆえ風味があっさりします。レシピ全体の砂糖2%をはちみつに置き換えると転化糖効果で水分保持が強まり、焼成翌日もしっとり。バター5g増やせば乳脂肪の香りが補われ、コク不足を感じにくくなります。バニラエッセンス3滴を加えると脱脂粉乳特有の粉乳臭をマスキングでき、手軽に牛乳使用時と遜色ない味わいが再現できます。