片栗粉を切らしても、クッキーやケーキ生地づくりを中断する必要はありません。実は小麦粉で十分代用でき、仕上がりを損なわずに食感を調整するコツがあります。本記事では「片栗粉 代用 小麦粉 お菓子」をテーマに、代用時の注意点やレシピ別の最適比率を整理します。
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小麦粉でも片栗粉の役割を補える?
小麦粉でふんわり&もっちりに仕上がる
片栗粉はでんぷん質でクッキーのホロホロ感やシフォン生地の軽さを生みますが、小麦粉にも約70%のデンプンが含まれるため、粉量を10%増やすだけで近い食感を再現できます。例としてスノーボール20個分のレシピなら薄力粉160g+バター70gで十分サクホロに。グルテンが加わる分だけ程よい弾力が出るため、ほろっと崩れ落ちるよりもしっとり食感になりますが、家庭用としては違和感なく楽しめます。
片栗粉と小麦粉の役割の違い
グルテンが膨らみを、でんぷんが食感を変える
片栗粉は純粋なでんぷんなのでグルテンを含まず、焼成後に水分が飛びサクサク感が強調されます。一方、小麦粉はたんぱく質約8〜9%を含み、加水と攪拌でグルテンが形成され膨らみとコシが出ます。そのため、片栗粉を小麦粉に置き換えると焼菓子の比重が平均5〜7%増えるデータも。軽さ重視のお菓子では粉を10%減らすか、コーンスターチを30%ブレンドしてグルテン量を調整するのが効果的です。
小麦粉で失敗しない生地作りの手順
粉量10%増&水分5%減で生地の硬さをキープ
片栗粉を小麦粉に置き換える際は、粉量を元レシピ比110%、液体(牛乳・卵)を95%にするのが鉄則。たとえばマドレーヌ12個分で片栗粉20g→小麦粉22gへ変更する場合、牛乳を60ml→57mlに微調整すると生地粘度が同等になり焼成後の高さも2〜3mmの差で収まります。混ぜすぎるとグルテンが過剰に出るため、ゴムベラで切り混ぜ15回以内に止めるとふんわり感を保てます。
代用が向くお菓子と向かないお菓子
シフォンケーキ・クッキー○、わらび餅・求肥は×
焼成によって乾燥させる菓子(シフォン、パウンド、サブレ)は小麦粉代用でほぼ問題なし。一方、わらび餅や求肥のように純粋なでんぷんの粘弾性と透明感を活かす和菓子ではグルテンが食感を損ねるため不向きです。片栗粉を小麦粉に置き換えた場合のモチモチ保持率は20分後で片栗粉90%に対し小麦粉60%という試験結果もあり、用途の見極めが重要です。