シチュー用の牛乳を切らしていたり、乳製品アレルギー対応が必要でも、豆乳さえあればとろとろクリーミーなグラタンは作れます。置き換え量と火加減のポイントを押さえれば、軽やかなのにコク深い一皿が完成。ヘルシー志向でも満足できる豆乳グラタンのコツを解説します。
スポンサーリンク
牛乳がなくてもホワイトソースは作れる
無調整豆乳200mlをそのまま置き換えで失敗しない
ホワイトソースの基本は「バター:小麦粉:乳」の1:1:10。牛乳200mlを無調整豆乳200mlに替えても、とろみを生む小麦粉のデンプンと大豆レシチンが乳化して分離を防ぎます。β-コングリシニン由来の自然な粘度が加わるため、ソース量を減らさなくても水っぽくならないのが利点。脂質は牛乳比で約半分に抑えられ、カロリーも30%オフ。翌日に温め直しても油浮きが少なく、冷凍保存後の再加熱でも離水率が10%未満に収まります。
豆乳グラタンで変わる栄養バランス
脂質30%オフでイソフラボン25mg追加
牛乳200mlは脂質7.6g、エネルギー134kcal、カルシウム220mg。無調整豆乳は脂質3.8g、92kcal、カルシウム58mgとライトですが、たんぱく質は3.6gで牛乳とほぼ同等。大豆イソフラボン25mgが摂取でき、骨粗しょう症対策や美肌効果も期待できます。脂質をもっと抑えたい場合はバターを半量オリーブオイルに置き換えれば、総脂質をさらに2g削減可能。味が淡泊に感じるときはホタテ缶汁を大さじ2加えると、グルタミン酸が1.6倍になりコク不足をカバーできます。
分離させない調理テクニック
ルウ溶解後に豆乳を加え弱火で90℃以下キープ
豆乳たんぱくは90℃を超えると凝集しやすく、ソースがざらつく原因に。バターと小麦粉を炒めた後いったん火を止め、豆乳の半量を投入してダマをのばします。再び弱火にかけながら残りを2回に分けて加え、木べらで鍋底を絶えずこそげるように混ぜると滑らかな乳化状態を維持。とろみが付いたら沸騰させず85℃前後で3分煮て小麦粉臭を飛ばすのがポイント。オーブンは230℃で12分、表面温度が180℃付近になれば焦げ目と香りが一気に立ち上がります。
コク不足を補うアレンジ
味噌とチーズで旨味とカルシウムをプラス
豆乳だけでは物足りなさを感じる場合、白味噌小さじ1をソースに溶かすと塩分0.6gの追加でグルタミン酸が増え奥行きのある味わいに。さらにミックスチーズ30gを上面に散らせば、カルシウムが+200mg、たんぱく質が+7g補強できます。焦げ目を均一に付けるため、焼成8分経過後にチーズを追加し残り4分で溶かすと、豆乳の水分がチーズに移り過ぎずベタつかない仕上がりに。ほうれん草50gを一緒に入れれば鉄分0.9mgを加算でき、栄養バランスも万全です。